TPPの妥結に必要な米TPA法案が22日に米上院財政委員会で20対6の賛成多数で可決、23日に米下院歳入委員会で25対13の賛成多数で可決されました。
次は、上下院本会議での審議になりますが、どうなるかは不透明です。
上下院本会議で可決されるとヤバいです。
TPPが発効されると、どうなるかを簡単に列挙します。
- 安全な食品かどうかを見分けるのが難しくなる
- 外国から安い食品が輸入され、国内農業が打撃を受け、自給率が低下する
- 医療が安価で受けられなくなる
- ISD条項で、国家そのものが変わる
TPPのメリットがあるのも確かです。
しかし、人間は食べ物に依存しているので、いつも買って食べている食品の原材料がいつの間にか遺伝子組み換えの材料に変わっていたら・・・。食品の原材料表示に遺伝子組み換え表示がなくなったら・・・。
日本の場合、含有量の多い3番目までかつ重量比が5%以上の場合のみ遺伝子組み換え表示、途中で分解されれば表示しなくてもよいというとんでもないルールがあります。
分かりやすく言うと、4番目表示なら遺伝子組み換え100%の材料でも表示しなくてもよい、3番目までの表示なら遺伝子組み換えが5%以下であれば表示しなくてもよいというルールです。
なぜなら、大豆やとうもろこしは生産時や倉庫、輸送車両での遺伝子組換えの混入を防ぐために分別生産流通管理しても完全に防ぐことができないため、「意図せざる混入」として5%以下の混入が認められているからです。
豆腐に例えると、95.1%が遺伝子組み換えなしの大豆、4.9%が遺伝子組み換えの大豆でも「遺伝子組み換えではない」と表示することも可能です。「遺伝子組み換えでない」と表示されているから、100%遺伝子組み換えでないとは限らないのです。
フランスのNGO「遺伝子操作に関する独立情報研究機関」(CRIIGEN)が、マウスに遺伝子組み換えとうもろこしを2年間餌として食べさせた結果、マウスのメスの50~80%に腫瘍が発見されたということを公表しています。リンク先に、ねずみの写真が載っていますので、一度は覗いてみることをお勧めします。
食品の原材料名に、「ぶどう糖果糖液糖」又は「果糖ぶどう糖液糖」というのを見たことがあると思います。要するに「ぶどう糖」です。これらは、原料のうち90%が遺伝子組み換えの米国産のトウモロコシで作るコーンスターチが原料です。ほとんどが、遺伝子組み換えとなっています。これを、日本人は無意識に摂取していると思います。
では、ぶどう糖を原材料としている食品は何があるのでしょうか?
スーパーに行ったら、一度でもいいから食品の原材料を見てみることをお勧めします。
ちなみに日本の主食であるコメは、遺伝子組み換えが存在しないため「遺伝子組換えでない」などの表示はできないという決まりがあります。そのため、どれが遺伝子組み換えでないコメなのかを判断することが出来ません。お菓子の中では、コメを原材料として作られたお菓子もあります。
安全なコメや野菜を食べるためには、自家栽培するのが一番ですが、それができない方は信用できる農家と直接取引したりするとよいと思います。